ー電気工事の資格なしにエアコン設置できる?可能だがおすすめしないー
- 2024.01.26
エアコン設置を自分でやってみようとお考えの方はいらっしゃいませんか。
エアコンの設置だけであれば、電気工事の資格がなくても可能です。
しかし、エアコン設置は容易ではなく、トラブルも多いものです。
また、エアコン設置には配線工事が伴い、配線工事には電気工事の資格が必要です。
この記事を読めば、無資格の人がエアコン設置するのをおすすめしない理由がわかるでしょう。
無資格でもエアコン設置だけは可能
エアコン設置は業者に依頼するのが一般的です。
しかし、知識や技術さえあれば、資格がなくとも家庭用のエアコン設置のみであれば、容易ではないとはいえ可能です。
自宅にエアコンを設置する場合は、6畳から12畳で12,000円から17,000円、14畳以上の部屋となると18,000円から24,000円ほどの工事費用がかかります。
自分でエアコンを設置すれば、工事費用が発生せず、コストを抑えられるとお考えかもしれません。
しかし、エアコンを取り付けて稼働させるには、配線工事が必要です。
配線工事は電気工事の一種で、電気工事士の有資格者のみ工事が可能です。
よって、無資格の人がエアコンを設置した場合、使えるようにするには、有資格者に工事を依頼しなければなりません。
無資格でも可能なエアコン設置の範囲
資格がなくても行って良いエアコン設置に関する作業は以下の通りです。
・室内機と室外機の設置
・化粧カバーの取り付け
・壁の穴あけ工事
・アース線取り付け
・真空引き工事
尚、上記の「真空引き」とは、室内機と配管の内部の空気を抜く作業のことです。
室内機と室外機の間にある配管に、専用の道具を接続して空気を抜きます。
この作業により、室内機内のガスを循環させてエアコンの効きが向上します。
資格が必要なエアコンの電気工事
電気工事に関する資格が必要な作業も観てみましょう。
・渡り配線(室内機と室外機を接続するケーブル)工事
・エアコン設置によるコンセントの増設・移設
・電圧切り替え
・電気直結する配線工事
上記の工事を、電気工事の資格を持たない者が行った場合は、1年以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます。
エアコンの配線工事に必要な資格
前述したエアコン設置の配線工事を行うには、「電気工事士二種」という資格が必要です。
電気工事士二種とは国家資格の一つで、有資格者は一般家庭や店舗など小規模な電気工事に従事できます。
また、電気工事士二種の資格を保有すると、「電圧600V以下で受電する設備の電気工事」が可能になり、これは配線工事を含むエアコン設置も該当します。
筆記試験と技能試験があり、合格率は筆記試験が約50%、技能試験は約60%と、比較的高めです。
尚、「電気工事士一種」という資格もあり、取得すると二種で可能な工事に加え、工場や大型施設などの大規模な電気工事に携われます。
一種は二種よりも難易度が高く、取得するのにより専門的な知識と技術が必要となりますが、可能な仕事の幅が広がります。
電気工事士一種、二種どちらも、学歴や年齢に制限なく誰もが受験可能で、事前にしっかりと対策をしておけば、合格しやすい資格です。
今後、電気工事士の需要は今以上に高まることが予想されていますので、興味のある方は資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
エアコン設置で発生したトラブル事例4つ
エアコンの設置だけであれば、無資格でも可能なものの、知識がない方が行うとトラブルが発生する場合があります。
ここでは、実際に起きたトラブル事例を4つ紹介します。
事例1.エアコンが作動しない
正しくエアコンを取り付けたにもかかわらず、エアコンが動かないというトラブルは少なくありません。
これは、気付かずに配線を誤ってしまった可能性があります。
事例2.コンセントの電圧とエアコンの電圧が一致しない
日本では、家庭用コンセントの電圧は100Vが一般的です。
しかしながら、エアコンには100Vと200Vの2種類があります。
家庭用のエアコンは100Vで、業務用エアコンは200Vですが、近年は200Vの家庭用エアコンも増えてきました。
特に、14畳以上のエアコンは電圧が200Vに設定されていることが少なくありません。
100Vのコンセントで200Vのエアコンを使用してしまうと、コンセントとエアコンのどちらか、または両方が故障してしまう恐れがあります。
よって、自宅にエアコンを設置するなら100Vのエアコンを購入するか、コンセントの電圧を変換する必要があります。
尚、電圧の変換は業者に依頼しましょう。
なぜなら、電気工事士の資格がないとできない工事だからです。
事例3.壁の穴あけで柱が破損した
エアコン設置の際には、壁に穴をあけて配管パイプ用の穴を作ります。
この際、誤って柱も傷つけてしまうと、地震の際に家が倒壊してしまうリスクが高まります。
また、破損した柱を修繕するためには大規模な改修工事が必要で、時間も費用もかかります。
壁の穴あけは電気工事の資格なしでも可能ですが、このようなトラブルは避けたいもの。
エアコンを設置する際の壁の穴あけは業者に依頼しましょう。
事例4.真空引きを失敗した
真空引きに失敗すると、室外機の内部に水滴が残ったり、冷媒のフロンガスが外部に漏れたりしてしまいます。
室内機の内部に水分が残ると、金属部分を腐食させて故障の原因になりますし、フロンガスが漏れてしまうとエアコンから冷風から出てこなくなります。
真空引きも電気工事の有資格者でなくても可能な工事ですが、難しい作業のため業者にまかせるのが良策です。
まとめ
エアコン設置のみであれば、無資格でも可能とはいえ、トラブルのリスクがあります。
費用がかかっても、エアコンの設置は電気工事のプロにまかせたほうが良いでしょう。
エアコンの設置は、電気工事専門業者または、エアコン専門業者に依頼できます。
または家電量販店でエアコンを購入した場合は、提携している業者に設置してもらうことも可能です。
エアコンの設置工事を請け負っている業者であれば、電気工事士の有資格者を派遣してエアコンを設置してくれます。
エアコンの設置予定がある方は、業者に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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