• 2024.03.22

一般家庭でコンセントとともに連日使用されている電気部品がスイッチです。

電気製品と接続するコンセントと同様に、頻繁な操作を行うスイッチですが、徐々に摩耗や劣化が起こり、いつかは交換するタイミングがやってきます。

 

しかし、スイッチは電線がつながっていることや、電源をコントロールする部分でもあることから、家庭の電気部分でも危険な場所の一つです。

そのため、スイッチの交換作業は電気工事の専門家、すなわち電気工事士に任せることをおすすめします。

 

ここでは、スイッチの基本構造と、スイッチ交換作業を電気工事士に頼んだ際の大まかな費用について解説していきます。

 

電気工事におけるスイッチの基本構造

電気工事を行ううえで、スイッチの構造を理解しておくことが重要です。

ここでは、一般的なスイッチの形式として、主に3つの種類を紹介し、それぞれの基本構造について解説します。

 

・片切スイッチ（かたぎりすいっち）

・3路スイッチ（さんろすいっち）

・4路スイッチ（よんろすいっち）

 

片切スイッチ（かたぎりすいっち）

片切スイッチは、多くのご家庭で用いられる基本的なスイッチです。

最もシンプルな形をしており、操作することで電気が反対側へ流れるようになっています。

家庭内で見られる照明のスイッチは、大半がこの単極単投スイッチに該当し、室内の電気設備を更新する際にも、主にこの種類によってスイッチ交換の作業が行われます。

 

3路スイッチ（さんろすいっち）

複数の場所から照明などを制御したい場合には、3路スイッチが適しています。

このスイッチの利点は、2箇所の異なる場所からオン・オフ操作が可能であることです。

通常、この種類のスイッチは2組のペアで設置されます。

 

主に、家の階段の上り下りなどの特定の場所で見られるデザインで、その他の場所では使用される機会が少ないかもしれません。

ただし、建物の設計によっては、さまざまな場所で3路スイッチが利用されることもあります。

 

4路スイッチ（よんろすいっち）

3箇所以上での操作が必要な場合に採用されるスイッチが、4路スイッチです。

4路スイッチは、通常、3路スイッチとの組み合わせで使用されます。

 

具体的にいうと、2つの3路スイッチに加えて4路スイッチを1つ設置し、これにより3箇所からの操作が可能になるという仕組みです。

このような設置の仕方は、一般の住宅ではあまり見られませんが、工場などの特定の施設では、複数の操作点が必要とされる場面で頻繁に用いられるスイッチの構造となっています。

 

スイッチの交換にかかる費用

一般的には、1万円から数万円の範囲でスイッチ交換が可能です。

単純にスイッチ一つを交換する作業に見えますが、使用されているスイッチの種類によっては、配線の再配置や新たな設置が必要となる場合があります。

さらに、電気工事士が現地に出向いて施工するため、移動代や駐車代などを考慮すると、費用が高額になる傾向があります。

 

DIYはできないスイッチ交換

高額な費用がかかるため、DIYでスイッチ交換の作業を試みる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、スイッチ交換は危険をともなう作業なので、電気工事士の資格が必要です。

簡単な作業ではなく、電気回路のショートや感電のリスクも高いため、専門の電気工事士に依頼するのがおすすめです。

 

スイッチ交換を安く抑える方法

スイッチ交換は、予想に反して高い費用がかかることもあります。

しかし、この作業は危険をともない、手間がかかるため、高額になるのは避けられません。

それでも、費用を安く抑えてスイッチ交換を行うために、いくつかのポイントがあります。

 

・修理ではなく交換する

・あらかじめスイッチの配置を決めておく

・自分で部品を用意する

 

修理ではなく交換する

スイッチに関する電気工事には、交換ではなく修理という選択肢もあります。

一時的には節約に思える修理ですが、長期的な目線で考えた場合、修理したスイッチは新しいものに比べて劣化が早く、再び修理か交換が必要になる可能性が高いでしょう。

 

新しいスイッチに完全に交換するほうが、長期的な目線で考えたときには安く済みます。

特に使用してから年数が経過している場合は、早めの交換で将来的なトラブルや追加の工事費用を避けることが賢明です。

 

あらかじめスイッチの配置を決めておく

意外な節約の方法として、スイッチの配置を事前に検討しておくという方法があります。

 

多くの家庭では、実際にはほとんど使われていないスイッチが意外と多いのが現状です。

これらを一律に交換するのではなく、実際に日常的に利用している箇所や不具合が生じている箇所に限定して、スイッチ交換の工事を行うことが賢明です。

 

実は、家庭だけでなく店舗やオフィスでも約40%のスイッチが使用されていないというデータもあります。

したがって、すべてを交換するのではなく、実際に必要な箇所だけを選んで交換することが費用の節約につながります。

 

自分で部品を用意する

もし電気工事を頻繁に依頼している、または施工者が地元の知り合いである場合は、スイッチの部品を自分で調達し、施工のみを依頼する手段も考えられます。

 

スイッチの部品は、家電量販店、ホームセンター、またはオンラインショップで比較的安価に入手可能です。

電気工事士に部品の調達から施工まで全てを依頼すると、それ相応の費用が追加されます。

 

工事費用に含まれる部品代が高額になることもありますので、部品を自分で用意できる場合は、そのほうが良いでしょう。

ただしこの方法は、スイッチに関する知識が必要であることと、電気工事士や業者もこちらを信頼しているという関係性が必要です。

 

まとめ

電気工事におけるスイッチ交換の費用について解説しました。

スイッチは日常的に使用する電気部品ですが、交換を多数行うとかなりの費用がかかることもあります。

そのため、この記事で紹介した費用を安く抑える方法を参考に、スイッチ交換を業者に依頼してみてください。